78回展の審査終了

 第78回全日本ペン書道展の審査会が、5月31日(日)東京浜松町の都立産業貿易センタービル内において実施されました。
一般部、児童生徒部、総計8,300点ほどの作品を、例年通り部門別に審査担当が数人ずつ割り当てられ、4つの会議室において厳正に行われました。

 今年の私の審査担当は、規定部2部 ( 準初段〜三段・用紙B4版 )と、規定部3部 ( 4級〜1級・用紙A4版 )でした。
審査にあたっての留意点は、前もって各当番審査員に郵送されておりますのでご参考までにいくつかご紹介を。

  ・ 本展最高役員としての誇りを持って、厳正公平な審査を行うこと。。
  ・ 出品者の立場にたち、常に作品の良いところを見い出す審査を心がけること。
  ・ 各審査員は、担当部門の全作品を必ず1回は目を通すこと。
  ・ 作品本位の審査を行い、出品表を見ての氏名・支部名などにより優劣をつけないこと。
  ・ 投票審査の際は私語を慎み、談合行為はしないこと。
  etc.

 今回の審査を担当しての、私なりの感想・・・
今後の参考にしていただけましたら幸いです。

 作品をパッと目にした時の最初の印象は大切。
この時点で先ず大まかな優劣がつけられる・・・と言っても過言ではありません。
ということで、最初の段階で好印象を与える作品・・・つまり、まとまりの良い作品に仕上げることが大切です。

 一つ一つの文字が美しく整っていることは大切ですが、いくら一つ一つの文字が良く書けていても全体として見た場合、まとまりが悪く、美しいとは言えない場合が多々あります。
 行間が均等であること、「漢字とひらがな」 「多画数文字と少画数文字」 等の文字の大きさのバランスが良いこと、文字と文字との間が均等で程よいこと、紙面に対する文字の大きさや余白のバランスの良いこと、最後の落款(署名・押印)がしっかり書けていること・・・
これらが満たされていますと、多少字形が失敗しても、まとまりが良いためきれいに見えるものです。
 作品が第1次審査で上位になりましたら、それらの作品はその後細部に目を通されながら・・・順に銀賞→金賞→特選→研究会賞・・・へと上っていきます。
最初の段階で落とされないこと・・・を意識し、まとまりよく書くようにしましょう。

 毎月の競書課題の短い文章で基本をしっかり学ぶことは、立派な作品を仕上げることにつながります。
特に、ひらがなはわずか四十数文字しかないのですから、完璧にマスターしていただきたいです。
日常書くの文章の、約7割がひらがなだと言われています。
1日にひらがな1文字をしっかり書けるように・・・で、全ひらがなをマスターするのに2か月かかりませんね。


 師範位の方々の特別賞候補として上りつめてきた作品は、出席審査員全員による投票により最終審査がなされます。
テーブル上に並べられた作品をグルグルと何回りもしながら・・・悩みながら・・・苦しみながら・・・ため息をつきながら・・・
自分もこんな風にして審査されたのだ・・・と、感動も湧いてくる時間帯です。
投票用紙に自分の名前を記入しての審査ですから、自分もまた審査されているような緊張感があります。
お陰様で私の生徒、碓井江舟が特別賞の一人に選ばれました事はとてもうれしいことでした。


 日ペン職員の方々も、一昨年あたりから 随分「ペンの光 」 で学んでおられるようです。
田中鳴舟会長や島袋編集長(師範)もいつも近くに居られますし、指導しておられる先生方に接する機会も多いことでしょうし・・・
文字を学ぶ環境としてはとても恵まれておられるのではないでしょうか。

 そして今回の展覧会にも何人か挑戦され、何と、三ツ井理事長が「漢字部」において見事特選をとられましたとのこと。
事務局の方々のお話によりますと、毎朝早めに出勤され、仕事開始時間まで練習しておられるのだとか。
同じ事務局のUさん、「僕は秀作でした。」 と心もち悔しそう・・・。
周りの先生方の 「練習してますか?」 の問いに 「あまりしてません・・・。」
先生方口をそろえて 「それじゃぁ仕方ないわー。」 などと・・・。

 審査終了後の慰労会での、笑いを誘う和やかな一コマ。


              「それだけ・・・?どこか行ってきたでしょう。」 のお声が聞こえてくるようです。 
                   スミマセン。 ついで旅については、ページを改めてご報告します。

                       五本指ソックスついでの旅